2009年4月22日
 経済誌エコノミスト(2009年4月18日号)は、“医療はデジタルに向かう”と題して、生物学と工学の融合・収斂(コンバージェンス)によって、今までの健康管理・ヘルスケアは、情報産業化へ向かっていると、最新の健康管理とテクノロジーに関する特集を組んだ。HIT:健康ITHealth2.0、医療の個人化、携帯電話のもたらす医療など多岐にわたっており、現状を俯瞰することができる。

 この特集を読んで「このまま進むと近い将来、人の体内状況、細胞の中味まで電子化、情報化できてしまうことになるでしょう。そしてこの情報をどう利用するのかが人類に突きつけられた大きな命題となることでしょう。科学や医療に関与してきた者にとっては素晴らしい情報に映るが、別の見方をすれば恐ろしいことかもしれません」という指摘もある。エコノミストのウェブサイトのインタービューでは、「だいたい、その個人情報は誰のものか?」 という議論が進んでいることも指摘している。
特集記事は、以下の内容です。
  • 医療はデジタルに向かう
     IT化が遅れている医学界にも、電子カルテや遠隔医療、生物学と工学技術の融合など、情報技術を取り入れる動きが出てきた。“スマート・グリッド”(IT技術を使い他の分野の技術との格子点を作り上げていくこと )はこの分野でも有益なことをもたらす。

  • 健康とHIT
     アメリカは増加する医療費を抑えるために、EHR(電子健康情報)による電子カルテの導入を始める。デンマーク、インド、タイなどではすでに実用化されている。

  • デジタル医療
     電子カルテを導入し医療をデジタル化すると、正確なデータが多く集まり、新薬の開発や副作用の発見が速くなると思われる。また、医療ミスが減少することも期待できる。

  • 個人向け薬
     個人の遺伝子情報を読んで、かかる病気を予測することは可能か。遺伝子情報を生かして、その患者に効果の高い薬を投与することはできないか、と研究が進められている。

  • 発展途上国と健康
     アフリカや南米では、住民への病気の情報伝達、患者から医師への相談などに携帯電話を活用している。新型感染症の予測にも携帯電話の利用が検討されている。

  • マイクロテクノロジーと健康
     マイクロテクノロジーを使って、手術や診断は簡単になり、薬は患部に直接効くようになる。これらの新技術は、医療のあり方を病院から家へ変えるだろう。

  • Health 2.0
     医師も患者も、電子カルテにアクセスしたり、ブログやSNSなどの方法でインターネットを医療に利用していくのではないか。

英文記事は、The Economist のウェブサイトで読むことができます。





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