2009年9月1日 |
2006年に立ち上げられたカリフォルニアの携帯電話会社ジッターバグ社は、韓国の大手サムソンと提携して、低価格で使いやすいエルダー向け携帯を販売しています。2008年には、ASAビジネス&エイジング賞を受賞しました。エルダー向け携帯は、日本でも売られていますが、ジッターバグは新たなサービスを展開しているようです。
AGING TODAY(2009年7-8月号)には、ワイヤレス・ビジネスに35年の経験を持つ、ジッターバグ創業者で会長のアーリーン・ハリス氏の記事が出ています。
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| ジッターバグの挑戦 |
「およそ3年前にジッターバグを立ち上げて以来、記者や技術者、投資家のみなさんに何度も聞かれました。いったいどうして、ジッターバグのようなものを思いついたのですか、と」
ワイヤレス・ビジネス分野の起業家、経営者、投資家として35年以上の経歴を持ち、2007年には女性として初めて「ワイヤレス殿堂」入りしたアーリーン・ハリス氏は言います。
「この質問を聞かれるたびに、私は驚きました。なぜなら、シンプルで、使いやすく、新しい考えを持った何かが、携帯電話マーケットの隙間、はっきり言えば、忘れられたエルダー層を埋めるのに必要なことは、私にとって明らかだったからです」と、ハリス氏は続けます。
「新しく、小さく、そして複雑になった携帯電話は、使う人を限定してしまいました。いまや、携帯市場の狙いは若者に絞られています。若者にとっては、音楽やメール機能が大切で、電話機能は3番目になっています」

そこで、若者向けとは対照的に、ジッターバグは使いやすい簡単さを追求しています。
- バックライトが付いた大きなボタン
- はっきりした色で、発信番号が見やすいスクリーン
- 雑音を減らしたクリアな音
- 複雑なメニューはなく、全ての機能を使うのにYesかNoで答えるだけ
- 価格は約150ドル
事実、ジッターバグは着メロやカメラの導入に遅れを取っています。電話は電話であることが第一だと考えているからです。確実に電話をかけられることで、利用する人たちの混乱と不満をなくし、そのうえで、個人や家族に合ったサービスを選んでもらっています。
若者に楽しみを提供するハイテクは、ジッターバグの簡単さを求める年齢層にも、生活を充実させるような経験を届けることができるはずです。今日の健康志向の高まりを受けて、健康と医療費を改善する最新技術の導入は、ジッターバグだけでなくアメリカにとっても、優先課題と言えるでしょう。
今後10年間でもっとも一般の利用者に影響を与える技術は、健康とコミュニケーション関係だと思われます。すでに、健康を維持し、自立して暮らすことを手助けしている有線・無線のサービス例もたくさんあります。インターネットのような個人や公共のネットワークが、患者と医師の双方からのアクセスを可能にしています。
オバマ政権の医療改革も、ジッターバグを後押ししています。増え続ける医療費を減らすためには、具合が悪くなってから治療するのではなく、健康を維持することが奨励されるようになるでしょう。「ジッターバグは、医療改革のひとつの解決策になる力を持っています」とハリス氏は言います。
例えば、ジッターバグの医療関連サービスでは、健康やライフスタイルに関するウェブサイトの開設、オペレータや電話によるサービスが行われています。
また、カリフォルニアを中心とした試験プログラムでは、150人の危険性の高い患者にケース・マネジメント(1)を提供しています。このプログラムは、患者とケース・マネジャー(2)や看護師のコミュニケーションをとるものです。退院した患者は、例えばケース・マネジャーに直接電話して、退院後の指示を仰ぐことができます。こうすることで、患者の安心感が増し、救急室の利用や入院を10%以上減らすことができ、結果として医療費を減らすことになります。
また、別の試験プログラムでは、薬を飲む時間を電話で連絡しています。6ヶ月の試験期間で、薬を正しく服用する割合が、40%弱から75%に改善しました。
ジッターバグが現在提供している「ライブナース」というサービスでは、健康に関する疑問に看護師が24時間、英語またはスペイン語で答えてくれます。
「現在アメリカが直面している問題は、手ごわいうえに、たくさんあります。医療制度改革に伴い、『予防』方法の確立が究極の目標となります。肥満と肥満から生じる病気をまず何とかしなければ。治療代は支えられないほど大きくなっているのです」
人々の自立と生活の質QOLは、不健康な生活習慣によって脅かされています。そして、その生活習慣は適切なサポートと励ましがあれば、改善することができます。「ジッターバグのような、テクノロジーとサービス精神を持ち合わせた企業は、人々が健康に暮らすお手伝いができる技術を導入しなければなりません」と、ハリス氏はしめくくっています。
ジッターバグのウェブサイトはこちら |
(1) 個々の事例によって適切な対処を模索する方法。
(2) 個々の事例、個人の必要性に応じた適切な対処法を見いだすことを仕事としている人。 |